親の介護費用と自分の老後資金が不安

要介護3の母親(持ち家ではあるが、年金、財産はほとんどなし:85歳)の介護を兄弟で約10年ほど支えてきましたが、自分たちの老後も含めて資金的に不安になることがありませんか?

 

不安感を取り除くためには、母親の財産の洗い出しやご自身の今後のライフプランからの収支や資産や負債を可視化することが必要です。

 

なぜなら、母親の財産もわからない、ご自身のライフプランも白紙であれば、必要資金や収支も全く分からず不安なるのは当然です。

 

まずは、「母親」と「ご自身」のライフプランを作成することにより不安感が取り除けます(以下、ご自身の部分のライフプランは割愛します)。

 

具体的には、「母親」・「ご自身」の「ライフイベント表、キャッシュフロー表、バランスシート」を作成します。

 

「母親」の「ライフイベント表、キャッシュフロー表、バランスシート」を作成するにあたって、平均余命からみると8.44年(平成30年簡易生命表より)になります。

 

一方、公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団が公表している「NO91の新規要介護認定者の経年変化」からは、要介護3を新規で認定された方は、5年後には6割強の方が亡くなっています。

 

私見になりますが、キャッシュフロー表等を作成する場合には、上記のデータから勘案して平均余命くらいを想定すれば十分ではないでしょうか。

 

つまり92~93歳くらいまで作成すればよいかと思います。

 

「ライフイベント表」では、本人の意向や家族の負担などを考え、そろそろ、有料老人ホームや介護保険施設に入所する時期を1年後の86歳から入所など具体的に考えます。

 

「キャッシュフロー表」では、特別養護老人ホームにすぐに入所できなくて介護老人保健施設や有料老人ホームに数か月入居後、特別養護老人ホームに入所すると仮定して施設費用を計上します。また、90歳を超えたくらいでは、病気での入院費用なども考慮し、特別養護老人ホームの費用がダブルでかかる可能性もあり計上しておくことが望ましいでしょう。

施設などの費用はこちらを参照

 

最後に葬儀費用として、規模により異なりますが、100万~200万円くらい計上しておくとよいでしょう。

 

「バランスシート」から資産は、預貯金や有価証券、保険などもなく、持ち家のみであることがわかります。借金もありませんでした。

 

「ライフイベント表、キャッシュフロー表、バランスシート」を作成するにより、母親に今後、介護費用としてお金がどのくらい必要かを把握することができ、また、持ち家の活用なども改めて検討することができます。

 

 

同様にご自身の「ライフイベント表、キャッシュフロー表、バランスシート」を作成し、検討してみてください。

 

これまで、漠然と将来の母親にかかる介護費用とご自身の老後が不安であったと思いますが、「ライフイベント表、キャッシュフロー表、バランスシート」を作成し、視覚化することにより、お金に対する対策がみえてきませんか。

 

無駄なお金の出費を抑えたり、母親がまだ判断能力のあるうちに自宅を活用して介護費用にあてたりすることで母親の介護費用やご自身の老後の不安も解消できるようになります。

 

また、実際と計画がズレたりしますので、適時適切に見直して収支を把握しておくことがより重要です。

 

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