9月10日(日)実施のFP2級実技試験に介護保険の問題がありました 

2023年9月10日(日)に実施されたFP2級の実技試験で介護保険の自己負担に関する問題がありましたので、ご紹介します。問題は問40です。

 

問題の概略は、克典さんの父親が在宅介護サービスを利用中。父親(一郎さん)が2023年8月の1ヵ月間に利用した公的介護保険の在宅サービスの費用が29万円である場合、下記<資料>に 基づく介護(在宅)サービスの利用者負担額合計はいくらか。なお、一郎さんは公的介護保険における要介護3の認定を受けており、介護サービスを受けた場合の自己負担割合は1割。また、同月中に<資料>以外の公的介護保険の利用はないものとし、記載のない条件に ついては一切考慮しないものとする。 

 

記<資料>

  • 8月の1ヵ月で29万円の在宅サービス費用
  • 在宅サービスの1ヵ月当たりの区分支給限度基準額(月額)

【要支援1】 5,032単位

【要支援2】 10,531単位

【要介護1】 16,765単位

【要介護2】 19,705単位

【要介護3】 27,048単位

【要介護4】 30,938単位

【要介護5】 36,217単位

※1単位は10円とする。

 

問題文はこちら

 

解答解説

(解答)4

一郎さんは、要介護3です。介護は最も重たい状態が要介護5になります。それ以上はありませんのでMaxです。数字が小さくなるにしたがって(ざっくり言えば)介護度合いも軽くなっていきます。今回の一郎さんは介護3ですので、イメージとしては、多くの時間、ベットで寝たり・座ったり等に費やされておりベットとお友達のような感じでしょうか。

 

介護保険の自己負担は所得によりサービス費用の1割~3割です。また、介護保険では、利用できる額には上限が有ります。具体的には、要介護状態に応じて支給限度基準額が決められており(問題文の資料に記載)、上限の範囲内であれば利用者負担は1~3割ですが、超えてサービスを利用した場合は、超えた分が10割負担になります。

 

一郎さんは、1割負担です。要介護3の上限は27,048単位で、1単位は10円であり、27,048×10円で270,480円になります。ただし、一郎さんは、上限額を超えた29万円のサービスを利用したため、利用額と上限額の差額は全額自己負担になります。

 

よって、290,000円-270,480円=19,520円の全額が自己負担です。それに1割分(27,048円)を加算した金額が利用者負担合計になります。

したがって、46,568円となります。

 

 

 

家族全員が仕事を持っているなど、親の介護ができない場合は、10割負担部分が生じる場合がありますので、資金計画など事前に見積りましょう。

 

 

さて、話は変わりますが、検定試験のなかで「ねこ検定」を見つけました。いろいろな検定試験などがありますが、なかなか面白そうです。詳しくはコチラをご参照ください